2010/01/04
接遇力こそ競争の源泉
≪訪問での気付き≫
年末の挨拶のため、お客様である診療所や病院を訪問させて頂くことで、たくさんの気付きを得ました。医業は、「蜂か蜘蛛か」どちらの戦略かと問われれば、蜘蛛のビジネス。患者さまを受け入れていくビジネスであるとしたら、受付の方との出会い、または待っている時間こそ、他の医療機関と最大の差別化の図る機会です。
最大の医業経営の差別化は、「接遇力」と仮定させていただき、本稿を進めたい。サービス業の本質はお客様が感動すること。感動は期待を超えたところにあります。病院や診療所の方から期待以上の対応を頂く時、かならず感動します。
例えば、訪問させていただいた中には、大手航空会社のスチュワーデスのような方や玄関まで見送って頂いた奥様もいらっしゃる。期待を超えたところに感動は生まれる実感いたしました。
≪女性についての平林氏と私の持論≫
医療機関を訪れた中で、男性の受付の方は一人もいなく、すべて、女性の方であった。受付のフィールドは、女性の独壇場であり、女性が輝く場所。
「接遇道」で著名な平林都氏は、女性と男性と比した場合、才能は女性の方があると言う。しかしながら、継続力という点では、男性の方が優れていると指摘している。言い換えるならば、覚悟の差とも言える。
「接遇道」158~159頁、「女性が仕事をする上での覚悟」の項が興味深い。
(中略)
「女の子だから」とちやほやされている日常からは、生産的なものは何も生まれません。・・・
全部、越えていけ、辞めてしまったら何にもならん、
(引用終了)
なんという迫力。継続力では男性が優位という氏の持論から、だからこそ、女性は覚悟をもって「接遇道」に精進せよと強烈なメッセージを読書に発信している。
私は、「女は金。男は鉄という」という持論を有している。女性で極端な天才や犯罪者はいない。子供を産んで育てることができるよう、平均的な方が多いと思う。一方、男は鍛え方次第で、どんどん成長する。あたかも、鉄を徹底的に叩いて、鋳造していくように。愚かな男は、覚悟をもって継続していくしか道はない。
しかしながら、才能ある女性が覚悟をもって継続して「接遇道」に邁進していくならば、これほど強いものはない。最強の経営の「差別化」、競争の源泉となろう。
≪接遇は経営者の戦術≫
感じの良さは決して先天的なものではなく、また偶然の産物でもありません。怜悧な戦略のもと、経営者は選択した戦術の一つととらえます。建物や器械などのハードではなく、人間というソフトの競争優位を図ることが肝要だと思います。
先日、レクサスに乗せて頂く機会を得て、大変、驚きました。レクサスのオーナーには、コンシェルジェサービスが付いています。このサービスは、24時間対専属オペレーターが付いており、ボタンワンタッチで呼び出すことが出来、目的地の道順はもちろんのこと、道路の混み具合、混んでいる場合は空いている道をナビゲーションまで情報を運んで頂けます。しかも、感じの良い女性が優しい声で教えてくれます。なんとも強烈かつ強力なソフトサービスを提供しています。
これまでのどんな高級車にも、このようなコンシェルジェはいません。目的地をナビゲーションで設定せずに、口頭でしかも運転しながら設定して頂けます。
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