2010/10/04
資金調達の一形態である私募債の可能性
中小機構北陸支部で相談員を担当しております。
下記の問題と回答は、ある日の相談を簡易的にまとめたものです。。。
≪質問≫
現在、A社B社合わせて、銀行借入金が7千万円あります。
(A社2,500万円、B社4,500万円)
借入返済額が会社のキャッシュフローを圧迫しており、良い資金調達方法を模索しております。
一方、オーナー個人がB社へ1.1億円、A社へ0.3億円それぞれ会社へ預けています。
資金提供に対する債務不履行のリスクに見あう対価がほしいとの希望を有しています。
何か良い制度はないかご教授いただきたい。
≪回答≫
会社のキャッシュフロー経営を考えるならば、借入金ではなく、社債のように返済がない固定的な資金調達手段が望ましいです。
したがって、社債発行を検討致します。
オーナーは社長と専務二人であることから、少人数私募債が発行可能です。
償還期間は事業計画に合わせて5年間ほどが適当です。
また、利率は、長期金利や無担保で会社への資金提供するなどの諸事情を勘案し、2.5%程度の金利であれば、会社にも負担なく妥当でしょう。
相談内容を勘案するに、少人数私募債の発行には経済合理性があるため、この資金調達は妥当であす。
結果として、社債利息は源泉分離20%課税となり、総合課税とは切り離して計算することに留意致します。
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