2011/05/02
人の成長に向けた仕掛けづくり
中小機構北陸支部で窓口相談を担当しております。
下記の問題と回答は、ある日の相談を簡易的にまとめたものです。。。
「人の成長に関する仕組みづくり」につき、考えてみました。
≪質問≫
事業承継を1年後に控えている後継者です。
新体制の構築にあたり、どのような人事刷新をして問題解決すればよいでしょうか。
ご教授頂きたい。
≪回答≫
1.人の育成
創業者からの事業承継にあたり、資本と人の引き継ぎがあります。
資本について相続税の負担に留意すれば、引き継ぎは容易ですが、創業者に仕えた「分身」が後継者の「分身」となることは容易ではありません。人の引き継ぎは難しく、「人の成長に関する仕組み」を後継者自身が構築する必要性があります。
2.仕組みづくり
組織は個人の集合体です。個人の成長なしに組織の成長はありえませんが、個人の限界が組織の限界ではありません。
皆、仕事の中に三つの領域を持っています。
①成熟業務領域
十分にできている業務分野です。この分野は、自分の部下や後輩たちに引き継いでいくべき分野、又は効率化を進めていく領域です。
②中心業務
今、自分にとって一番大切な仕事・中心的な業務分野です。この分野は自分にしか出来ない領域であり、まだまだ改善していくべき領域です。
③未開拓業務
これからチャレンジするべき業務分野です。この分野を開拓していくことが、個人にとっての能力開発であり、上司・先輩から引き継いでいくべき領域です。
①~③を拡大することが、個人の能力アップの証であり、組織の成長の証です。
しかし、③未開拓業務領域を開拓するためには、①成熟業務領域を減らしていかなければなりません。
組織拡大には、上司が①成熟業務領域について部下を育成して任す必要があり、その余力で、③未開拓業務にチャレンジすることが「人の成長の仕掛けづくり」の基本的考え方です。
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