2011/06/27
自助の精神
3.自助の精神
明治期の知識人の間でベストセラーになった本がある。
この本を読んで明治の知識人は国を富ませるために頑張った。
先ずは、イギリスのスマイルズの『自助論』。
天は自ら助くる者を助く、セルフヘルプ。
いかなる時代にあろうと、どのような状況にあろうと、自ら助ける精神を持った人たち、この自助の精神がもっと大事だということを訴えている。
様々な具体論をあげて、自ら努力している人たちを応援している。
自らを助ける精神と自らを律する精神。
この二つほど大事なものは無いといっている。
次に、福沢諭吉の『学問のすすめ』。
かの有名な「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」のほかに、「一身の独立あって、一国の独立がある」と訴えている。
個人個人一人の独立があってこそ、一国の独立がある。
戦争が続いた厳しい明治時代に、個人の独立無くして一国の独立は無いといっている。
時は過ぎ、ケネディ大統領がアメリカの大統領に就任した。
アメリカ市民に向かって、「諸君は、国家が諸君に何をしてくれるかを問い給うな、諸君が国家のために何をなしうるか問い給え」と言っている。
しかし、同じことを今の日本の首相が言ったら『そんなこと言える資格はない!』と言われそうだ。
「国家のため」を会社や組織に置き換えると理解しやすい。
会社のために働いている人、社員のために働いている社長は信頼される。
同じく、アメリカのオバマ大統領の就任演説では、『今は責任の時代だ。自分への責任、国家への責任、国際社会への責任』が問われていると説いた。
明治時代も、50年前も、今も、困難な時代ほど自ら助ける精神が必要だ。
自ら助ける精神、自らを律する精神、自らやろうという気運がなければ日本の経済は発展しない。
厳しい時代だからこそ、自助と自立の精神を忘れてはいけない。
この記事へのコメントを書く