2012/04/09
中小企業支援元年 「税理士事務所が試されるとき」
中小企業支援元年「税理士事務所が試されるとき」
1.中小企業庁トップからのメッセージ
今年(平成二十四年)、中小企業庁長官である鈴木正徳氏の年頭所感に、我々会計人は、背中に電流が走りました。
その内容は、三点ありました。
第一 東日本大震災からの復興支援。
第二 厳しい内外環境を勝ち抜く自立的な中小企業に対する支援。
第三 来年度に向けた中小企業関連の予算・税制。
2.中小企業支援の担い手
注目すべきは、第二の中小企業に対する支援の担い手に、「税理士事務所」が挙げられていたことにあります。
本文から抜粋
「まず、中小企業の皆様の経営課題がより多様化・複雑化している中で、経営支援の担い手の多様化・活性化の観点から、商工会、中小企業団体中央会、商工会議所を始め、地域金融機関、税理士事務所なども含め、幅広く経営支援機関に対する支援を強化してまいります。」
http://www.chusho.meti.go.jp/soshiki/nentouShokan/2012Year.htm
従前より、中小企業支援の担い手は、商工会、中小企業団体中央会、商工会議所です。
ところが、今年、税理士事務所が追加されています。官僚は、言葉の使い方がとても慎重です。国税庁など税理士の所管庁ではない中小企業庁が、中小企業診断士ではなく税理士と明言してきました。
これは、数も多い税理士事務所に中小企業支援の役割を担ってほしいという日本国家のメッセージと捉えることができます。
3.社会からの期待
中企業支援の担い手に税理士事務所を加えたのは、前中小企業庁長官の高原一郎氏と言われています。
社会から期待されている税理士事務所が、従前どおり、記帳や税務申告のみの仕事をしていることがわかれば、中小企業庁は、方針を変えていくだろうと思います。
頼まれごとは試されごと。
これまでもこれからも、お客様を支援し続けようと思います。
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