2012/12/10
下山の思想~事業承継の考え方
下山の思想~事業承継の考え方
(事業承継円滑化の阻害要因)
事業承継とは何でしょうか。
先達者と後継者、それぞれの参謀は、会社を発展させるべく頂点を目指す。
それぞれの世代が頂点を目指すとき、何らかの軋轢が生じる場合があります。
(下山の思想)
五木寛之氏の下山の思想を読むと、「事業承継」の難しさの本質が理解できます。
頂点を目指し、山を登ると、必ず、下山する時が来る。
頂点に立つ、言い換えるならば、「足るを知る」時点で、下山の準備、すなわち、後輩に道に譲る用意をする。人を教え育むことを始めなければならない。
頂点に立つ瞬間は、本人しかわからない。
下山の準備を始めた時、本当の事業承継が始まります。
(長期ビジョンの大切さ)
縦軸に重要、横軸に緊急といった4象限に区切ると、事業承継は重要だけれども緊急ではないカテゴリーに含まれる。事業承継は、優先順位が低く、どうしても後回しになるという。
現在の執行部が利他の心で会社を継続するという意思があれば、長期ヴィジョンを考える時間が必要であろう。
社長が亡くなった瞬間、会社も清算するという選択が、利他の心であるならば、その会社の経営理念を再考したほうが良いだろう。
本当にお客様視点に立ち、提供している財・サービスが社会インフラのように地域に不可欠であるならば、下山の思想こそ、現執行部の方が身に着ける価値観となります。
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