2013/12/16
人材育成とアウェー
お客様から経営相談を受ける時、ある前提を置きながら聴いています。
それは、どんな好調な会社であっても、何の問題もなく順風満帆であることは皆無という前提です。
眼前に高速道路が敷かれていて、何の考えも持たず順調に進むことはないと思います。
お客様の経営相談の多くは、人に関するものです。
経営者は、スタッフの給与水準を保ちつつ、成長を祈らなければなりません。
出来るスタッフは職場で成長したがっています。スタッフの能力を引き出すにはどうすれば良いか。
脳科学者の茂木健一郎によれば、普段使っていない能力は、「アウェー」の状況でこそ立ち上がるそうです。
慣れ親しんだ「ホーム」の状況では、脳の活動パターンがマンネリ化してしまいます。
どうしたらよいかわからないような状況に置かれてこそ、私たちの脳はフル回転します。
自分の経験値があまりない分野での商品開発など「アウェー」な状況でこそ、脳の潜在能力が活きます。
年を重ねるにつれて、次第に「ホーム」の領域が増えていくのは世の常です。
業務をこなす日常も大切ですが、「アウェー」があってこそ、脳の潜在能力は引き出されます。
脳の細胞は目一杯働いています。
ただ、使っていないモードは眠っていますので、積極的に、「アウェー」の状況に挑戦したいですね。
スタッフがいきいきと働く会社にするのは容易ではありません。
千里の道も一歩から。
経営者は、理想を語り、スタッフと対話できる時間を持たなければいけないと思います。
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