2014/11/25
「金沢を歩く-文化のまちづくりを語ろう-」<272>
「金沢を歩く-文化のまちづくりを語ろう-」<272>
(11/25)
10月29日に前金沢市長、山出保氏の講話を聞いた。
表題の「金沢を歩く」は山出氏が本年に出版した本のタイトルである。
昨年は「金沢の気骨」という本を出版している。
以下、山出氏の講話を要約します。
1、山出氏の履歴
1954(昭29)金沢市役所
1990(平2)金沢市長
2003(平15)全国市長会会長
2010(平22)金沢市長退任
2、三人の市長に仕える
徳田与吉郎…1963(昭38)~
岡良一…1972(昭47)~
江川昇…1978(昭53)~
3、金沢世界都市構想…1995(昭7)
まちづくりの基本
土地利用…保存と開発の調和
文化創造…伝統に創造の営み
「伝統とは創意の連なりである」(大岡信)
(1)、伝統文化…芸能、茶道、工芸、食(菓子,料理)
(2)、新文化…音楽、演劇、現代美術
4、任期中にできたこと
(1)、重伝建地区の選定…ひがし、主計町、卯辰山麓、寺町台~職人大学校
(2)、21世紀美術館、金沢駅東口広場、鈴木大拙館
(3)、ユネスコのクラフト創造都市登録
クラフトの国指定6種…加賀友禅、九谷焼、金沢仏壇、金沢箔、金沢漆器、金沢繍
クラフトの金沢市指定…大樋焼ほか17種
(4)、横河電機、コマツの立地
5、任期中にできなかったこと
(1)、隣接市町との合併
(2)、城下町金沢の文化遺産群と文化的景観の世界遺産登録
金沢は前田利家が1583年4月28日に入城して以来、加賀藩政を14代280年間にわたり治めた。
また、明治以降150年は第2次世界大戦の被害もなく、あわせて430年間は争いがなく文化が根ざした。
6、引き続きのテーマ
(1)、後継者育成を個別具体的に…芸能、工芸、食
(2)、景観施策…文学的景観の保全
「11/20金沢経済同友会での水野一郎氏の話」
地理・地形…二本の川(犀川、浅野川)
歴史的重層性…バウムクーヘン
都市構造…城下町
建築混在併存…モザイク状
(3)、公共交通のあり方…マイカーから公共交通への転換…市民の合意形成
(4)、地方分権…自立の気概を
7、北陸新幹線金沢開業を契機に
(1)、視座を世界に…個性と魅力を磨く…ハイクオリティ、「本もの」へのこだわり
(2)、外部資本による環境破壊に
(3)、人口減少時代のまちっくり…まちなかを凝縮、コミュニティの再生も
8、「金沢らしさ」とは何か
親しみ
癒し
こだわり
思いやり
講話後に「企業市民の集い」のレセプションで、乾杯後に山出前市長と目が合い会釈をしたら、山出氏から真っ先にいつもの笑顔で私の方まで来られ長い握手をしていただいた。
私が北陸税理士会の役職をしていたころにお会いしていたが、覚えていただいていて光栄であった。
写真…カンツバキ(11/20鞍月パーク)
この記事へのコメントを書く