2015/07/05
経営は何をすべきか!
ロンドン・ビジネススクール客員教授のゲイリー・ハメル氏。
この学者は、面白い。
20世紀型マネジメントの問題を指摘しながら管理型マネジメントの終焉を気持ちよく断言しています。
組織の脱官僚化を図り、社員の能力を解き放つヒントを頂きました。
経営は何をすべきか(WHAT MATTERS NOW)を読んでいて、著者の心に触れた箇所があったので、紹介します。
教授の最終講義で学生に5つのアドバイスを贈っている。
これがなんともいえず、心が温まります。
自分の母親(株主)
母親が一生の蓄えを自分の会社に投資している。母親は唯一の株主で、他に資産はない。こう思えば、将来の繁栄を犠牲にして、目先の利益は追及しないだろう。
兄、姉(上司)
兄や姉が上司であれば、必要と思ったとき、迷わず直言し、へつらうようなことはしない。
幼なじみ(部下)
幼なじみが部下であれば、好意的であり、助けるためにできるかぎりのことをする。相手を「資源」として扱わない。
子供(お客様)
お客様が自分の子供であれば、子供を喜ばせ、満足させたい。決して、お客様から搾取したり、徹底的に意見を戦わすなどありえないはずだ。
自分
自分は自立できるだけの経済力がある。働くのはそうしたいからであって、必要に迫られていない。だから、昇進を勝ち取ったり、高い評価を得るため、誠実でないことは決してしない。
このような前提で行動すると、事業を長く守り育てようと動き、自分が手本となることにより他者にもこうした意識を芽生えさせるのではと著者は示唆している。
したがって、著者は、重要なのは根本的な理念であると説いています。
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