2016/06/05
リーダーシップを考えてみる
小杉俊哉氏の「リーダーシップ3.0-カリスマから支援者へ」を一読する。バージョン3.0は、「支援者型~トップダウンではなく、個人を支援して能力を引き出す」という意味で用いられています。リーダーシップ論について、かなり整理できました。
私にとって魅力的なリーダーは、司馬遼太郎氏作「坂の上の雲」に登場する大山巌氏その人です。「203高地」の項でこういう記述があります。
「大山巌は、幕末から維新後10年ぐらいにかけて非常な智恵者で通った人物であったが、人の頭に立つにつれ、自分を空しくする訓練を身に着けはじめ、頭の先から足の先まで、茫洋たる風格を作り上げてしまった人物である。」
「私は何も知らない人間の仲間です。何も知らなければこそ、参謀総長にもなり、陸軍大臣にもなり、・・・文部大臣にさえなりました。何も知りませんから、どんなところでも向きます。まことに重宝な人間でございます。」
なんとも痺れる記述である。リーダーの器をしばし考察しておりました。
この記事へのコメントを書く