2021/01/31
実業家に株を教えてはいけない
自宅では地方紙二紙(北國新聞と北陸中日新聞)、会社でも全国紙二紙(日本経済新聞、読売新聞)を購読しております。
新聞計4紙の中に、「兜町の風雲児~中江滋樹の最後の告白」(比嘉満広著、新潮社、2021年1月16日発行)が紹介されていたので、読んでみました。
中江氏の波乱万丈人生の中で、印象に残った言葉を抜粋します。
「僕は、実業家に株投資を教えるのはダメだという信念がある。
実業家が株で儲けることを覚えてしまうと、儲けを手に入れるなら株のほうが早いと知ってしまうのね。
実業家というのは日々の1円、2円の積み重ねで儲けているわけで、株で何百億円も入ってきたりすると勘違いする。
株に関心が向いて、本来の1円、2円の心が消えていってしまう。
だから実業家に株投資を教えてはいけない。・・・」
とにかく中江氏のスケールが大きいわけですが、この株を教えてはいけない実業家というのが、日本マクドナルド創業者の藤田田氏。
人脈も超絶レベル。
田中角栄氏の初面談の逸話など面白く、休憩することなく一気に読破致しました。
投資顧問業が法制化された契機となった「詐欺事件」で投獄。
人生の栄華と挫折。
強烈な光に陰鬱な影がのびる。
一人の男が懸命に生き、そして死ぬ。
故中江氏の生きた場所が「投資顧問」であった。
我々もそれぞれの場所で生きている。
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