2022/01/23
所得税確定申告期限の延長要望 2022
はじめに
コロナ禍の中、所得税確定申告期限が2年連続で4月15日に延長されました。
今年は、延長が未確定です。
オミクロン株の桁違いの感染力にて、今年も延長されるかどうか注視しているところです。
昨年、税理士会で初めて、「確定申告期限の延長」を税制改正要望として提出致しました。
しかしながら、残念ながら税制大綱には記載がありませんでした。
1.申告納税制度の歴史
昭和22年の改正で、所得税に申告納税制度が導入されました。
最初の確定申告期限は昭和23年1月31日。
早い。早すぎる。
そして、昭和26年の改正で、昭和27年2月末日に延長。
さらに、昭和27年の改正で、昭和28年3月15日に延長され、現在に至ります。
昭和28年(1953年)。
当時の吉田首相が衆議院予算委員会で「バカヤロー」と暴言を放った年。
「内灘闘争」があった年。
現在の確定申告期限から70年が経過しようとしております。
2.諸外国の確定申告期限
アメリカは、毎年1月1日から12月31日までの所得について、翌年4月15日を期限としている。
コロナ禍の中、昨年は、1か月延長し、一昨年は3か月延長している。
1798年にイギリスで創設された所得税。
当時の明治政府もイギリスの所得税を参考にして所得税を導入したという。
所得税の本家本元のイギリスは、毎年4月6日から4月5日までの所得について、翌年1月31日を期限としている。
お隣の韓国は、毎年1月1日から12月31日までの所得について、翌年5月31日を期限としている。
3.会計事務所の働き方改革
国家財政を担う税金の計算。
税理士法第一条の「税理士の使命」を基礎に、会計事務所は申告納税制度の理念にそって、納税義務を適正に実現するべく、働いております。
当然に、「働き方改革」の中、労働基準法を遵守しながら、税務代理を行っています。
欧米よりも期限の早い3月15日までに全ての所得税申告を完遂すべく、時には、残業をしながら、国家財政に貢献しようと努力しています。
昭和28年(1953年)からもうすぐ70年。
会計事務所にも「働き方改革」推進の環境整備のため、税理士会の要望にあります「4月15日」までの期限延長を実現したい。
このように思います。
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