2022/04/03
有頂天 2022
起~アカデミー賞のビンタ事件
今年の第94回アカデミー主演男優賞は、「ドリームプラン」での熱演が評価されたウィル・スミスであった。
まさにキャリアの最高峰に達した時、スミスは司会のクリス・ロックに平手打ちを見舞う。
彼の配偶者を愚弄したからだ。
デンゼル・ワシントンが、この暴力の後、こう言ったという。
「最高の状況にいるときこそ悪魔がやってくる。
だから、気をつけるんだ」と。
結果、ウィル・スミスは、アカデミー賞授賞式を含むアメリカ映画芸術科学アカデミーが主催するイベントへの出席を10年間禁じられた。
承~魔がさす瞬間
「ミナミの帝王」という漫画がある。
トイチ(10日で1割の利息)で貸し付ける闇金融をめぐる物語である。
かなり、えげつない描写もたくさん有るが、示唆に富むセリフも多い。
主人公の萬田銀次郎が没落の瞬間を捉えてこう言い放つ。
「魔界は天界に住んでまんねやで。
天界、すなわち、なにもかも上手くいって有頂天の時に
魔物は襲って来まんねや
魔物は有頂天に住んでまっからな。
これを魔がさすと言いまんねやで!!!」
(大阪の方もここまでの関西弁は使わないとこと)
あまねく世間を見てきた銀次郎の警句である。
転~経営者への戒め
事業の目的は、長期的な利益の実現。
なによりも継続していかなければならない。
経営者も人の子。
調子に乗ることもあるだろう。
そんなとき、事業主と対話できる共同経営者の存在が助けてくれる場合もある。
イエスマンも大切であるが、「あなた、違うわよ」とコンフリクト(摩擦)も厭わない存在。
この存在の多くは配偶者の方かもしれません。
事業主に敢えて対話を求めてくる方を遠ざけてはならないと思います。
決断の前に、あらゆる角度から考える良い機会となりますので、異論を遠ざけてはならんなと改めて思います。
結~自省の大切さ
自身やお客様の経営を概観するに、事業を継続していくことは一種の奇跡に近いと思います。
社員を多く抱えているところは、利益の捻出が社員の生活を支えることになります。
社員の生活を守るにはどうすれば良いか。
ただ、儲かることに簡単に手を出してはならぬ。
経営には理念が必要だ。
信念が要る。
コロナ禍、ウクライナ侵攻で世界動向が日本経済に深刻な影響を及ぼしてきました。
ただ、外部環境にかかわらず、有頂天の時の心構えを常に持たねばならぬと日々自戒していきたいと思います。
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