2023/05/28
「ナスルディンの鍵」 2023
トルコ民話「ナスルディンの鍵」が経営に示唆を与えてくれます。
昔、ナスルディンという男が、自宅の前の土の上を這いつくばって何かを探していました。
その前を通りかかった友人はナスルディンに尋ねた。
友人『何を探しているんだい?』
ナスルディン『鍵だよ。』
そこで友人も一緒に膝をついて「鍵」を探しはじめた。
しかし、なかなか見つかりません。
友人はどのあたりで鍵をなくしたか正確に言ってみろと問うた。
「家の中」とナスルディンは答えた。
それなら、なぜ「家の外」で探しているんだ?
ナスルディンは言った。
「家の中よりも外の方が明るくて探しやすいだろう」
さて、この寓話は何を示唆しているでしょうか。
我々も気づかないうちに、ナスルディンのように家の中ではなく、明るく探しやすい外を探しているかもしれません。
新規事業に挑む際、明るいところを探している場合が多いと教えてくれます。
まだ見ぬ世界に切り込もうとした際、自分たちの明るいところ、すなわち、自身の得意分野、過去の成功体験に基づいて動こうとしている。
成功体験を捨て去り、自分たちの前例がないところに新規事業成就の鍵がある。
この寓話は、経営学者ヘンリー・ミンツバーグの「H・ミンツバーグ経営論」という本で紹介されている。
計画は「左脳」で、経営は「右脳」で』という章で。
「左脳」は『分析的』、一方「右脳」は『直感的』。
ミンツバーグは、左脳を「明るさ」、右脳を「暗さ」に例え、右脳のひらめきを活用せよと説いている。
『組織の重要事項についての決定過程では、「右脳」の活動に代表される資質の働きに依存するところが大きい』と。
なるほどー。
寓話から右脳の大切さを学びました。
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