2015/01/25
「地域研究交流会」<278>
「地域研究交流会」<278>
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1月24日に(公社)日本医業経営コンサルタント協会主催の「地域研究交流会」がホテル金沢で開催された。
参加者は会員や外部医療等関係者を合わせて180名。
開催地の石川県支部は支部長の畠善昭先生はじめ幹部で6か月前から準備していたが無事に終えた。
23日に前夜祭もホテル日航金沢で開催され、近藤邦夫石川県医師会会長はじめご来賓と本部の常山会長、杉田副会長も参加して盛大に開催された。
私は中締め挨拶であと50日に迫った北陸新幹線開業と参勤交代の話をさせていただく。
本大会のご来賓の方々は次のとおり。
厚生労働省医政局医療労働企画官の石川賢司氏
石川県健康福祉部長の北川龍郎氏
(公社)石川県医師会会長の近藤邦夫氏
(公社)日本精神科病院協会石川県支部支部長の青木達之氏
(一社)石川県歯科医師会会長の蓮池芳浩氏
(公社)石川県看護協会会長の吉野幸枝氏
(一社)日本医療法人協会北陸支部長の菊池誠氏
石川県病院協会会長の石野洋氏
プログラムは二つの講演と服部英治・野中康弘会員による演題発表。
講演Ⅰ
「医療勤務環境改善の取組と最近の動向」…厚生労働省企画官石川賢司氏
・日本の人口の推移…2010年度は人口12,806万人、生産年齢人口割合63.8%、高齢化率23%。
2060年には総人口が9,000万人を割り込み、高齢化率(65歳以上)は40%にもなる。
・医師不足問題の背景…医師の地域偏在、医師の診療科偏在、勤務医の負担増大、女性医師数の増加と出産・育児による離職。
・医療をめぐる状況…入院・救急患者への対応など人身の緊張を伴う長時間労働、当直・夜勤・交代制勤務など厳しい勤務環境。
医療の質、医療安全、地域医療確保のためにも、医療スタッフが健康整備は喫緊の課題。
・平成25年2月に厚生労働審議官をトップに医療分野の「雇用の質」向上プロジェクトチームで「報告」を取り纏め公表。
・平成26年6月に「医療介護総合確保推進法」による改正医療法成立。
医療法に医療機関の勤務環境改善システムを制度化。
・日本医業経営コンサルタント協会にも協働依頼あり、協会支部は都道府県に問い合わせしたり働きかけたりしている。
・各都道府県における「医療勤務環境改善支援センター」の設置義務が法定される。
平成26年度中には25都道府県で設置される予定。
平成27年度までに、さらに16県で設置予定。
石川県も平成27年度に設置すると北川龍郎石川県健康福祉部長が質問に答えて表明された。
現在、設置が未定なのは6県のみ。
・医療勤務環境改善の意義は、雇用の質の向上⇒医療の質の向上⇒患者満足度の向上⇒経営の安定化。
経営のPDCAを廻すのが肝要。
講演Ⅱ
「石川県の病院から見た地域包括ケアシステムについて」…石川県健康福祉部長北川龍郎氏
・石川県では、平成25年人口115万人で65歳以上が25%、平成37年人口105万人(12年で10万人減少)で65歳以上が32%(12年で7%増加)となる。
・地域包括ケアシステムの構築に向けた病院の役割は、医療と介護の多職種連携を主導する機能が弱く、24時間365日対応の仕組みが十分ではない。
今後は、「病院完結型」から「地域完結型」へ。
・医療機能分担
病院(急性期向けた)…増加する救急患者の受け入れ確保。
医療の効率化・診療報酬の確保。
地域包括ケア病棟(新設)…急性期後の受け入れ、在宅医療への橋渡し、在宅医療の後方支援病床の確保。
石川県では18病院566病床(H26.11現在)。
かかりつけ医(在宅医療)
訪問診療を受ける在宅患者が増えており、病状急変時などの緊急入院先の確保が必要。
医療機関での看取りが増えており、看取りを行う病院との連携を強化する必要。
・7:1看護を減らす誘導策。
現在の7:1入院基本料を算定している病院数は5,810病床。
この研修で、「地域包括ケア病棟」が医療と介護の連携に積極的な関与を期待されていることを強く感じた。
また、当協会は「持ち分あり医療法人から持ち分なし医療法人への移行促進」についても厚生労働省から協働依頼があり相談窓口を設置してい
写真…孔雀サボテン(1/4相田邸)
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