2015/11/25
「那谷寺と北大路魯山人・いろは草庵」<308>
11月23日~24日、石田進行先生のご案内で高田照久先生と共に那谷寺と北大路魯山人寓居跡「いろは草庵」を見学させていただいた。
今回は石田先生が那谷寺住職である木崎馨山(きざきけいせん)氏と知友であり、木崎住職から直接に境内をガイドいただいたことは、貴重な機会でした。
那谷寺は2年後の平成29年に開創1300年を迎える。
那谷寺は白山信仰の寺で、養老元年(717年)、越の大徳泰澄神融禅師によって開創された。
元禄2年(1689年)に那谷寺を参拝された俳聖芭蕉が奥の細道で「石山の石より白し秋の風」の句は有名。
国名勝指定園「奇岩遊仙境」や重要文化財(四ヶ所)は紅葉に映えてとても美しかった。
往時は隆盛を極めたが、南北朝の争い(1338年)と朝倉景隆による焼き討ち(1555年)を経て、1640年に加賀藩主前田利常公により再建された。
木崎住職からご案内いただいた後、緑茶をいただいた部屋に伊能忠敬の東北から北陸までの地図(副本)が掲示されていたのには驚いた。
大聖寺藩から人の手に渡り、いまは那谷寺が所蔵していると聞く。
伊能忠敬(1745年千葉県に誕生~1818年73歳)
1800年(55歳)~1816年(71歳)の足かけ17年をかけて全国を測量し日本史上はじめて国土の正確な姿を明らかにした。
今の地図と近似しているから驚きだ。
次に、北大路魯山人(1883年京都で誕生~1959年76歳)は画家・陶芸家・書家・漆芸家・料理人などの様々な顔を持つ。
1915年、32歳の時で10月ごろから翌年5月ごろまで、山代温泉「吉野屋」の主人の招きで滞在し、依頼された旅館の看板を刻字している。
今年は滞在100周年にあたる。
那谷寺の木崎馨山住職は社会福祉法人「自生園(じしょうえん)」の理事長も務められている。
老人福祉施設10施設(小松市)…定員313名を経営されている。
木崎氏の歴史、文化、経済、経営、政治にわたる幅広い見識に感銘する。
那谷寺および社会福祉法人のご清祥を心からお祈りいたします。
好物の温泉たまごを買い、三人会の次回再会を約して解散した。
写真…山代温泉「ゆのくに天祥」近くにて
現代の地図と近似している伊能忠敬の測量図には興味深々です。
この木村先生のブログのおかげで、以前、那谷寺にうかがった時とは、違う視点で次回は拝観できますので、その時が楽しみです。