2016/10/15
「人生を照らす禅の言葉」<340>
株式会社TKC創業50周年を記念して飯塚真玄会長から主題の書籍を贈呈いただいた。
飯塚会長は早稲田大学に在学中、座禅会のサークルに所属し、4年間にわたって鎌倉の円覚寺にある「居士林」という道場で、朝比奈宗厳老師の指導のもとで座禅に没頭した時期があり、主題の著者は朝比奈老師の法孫にあたる横田南嶺老師。
横田老師は座禅をするには、まず「腰骨を立てる」と説く。
生涯を教育にささげた哲学者である森信三先生は「もし、しっかりとした人間になろうと思ったら、まず二六時中腰骨をシャンと立てることです。心というものは目に見えないから、まず見える体の上で押さえてかからねばならぬのです。」と、また「常に腰骨をシャンと立てること、これ性根の入った人間になる極秘伝なり」、「腰骨を立てることはエネルギーの不尽の源泉を貯えることである。この一事を
我が子にしつけ得たら、親として我が子への最大の贈り物といってよい」とも仰せです。
「立腰」の要領は、まず尻をうんと後ろに引き、第二に腰骨の中心を前へうんと突き出し、第三に軽く顎を引いて下腹にやや力を収める。
また腰骨を立てているとどんな良いことがあるかというと、立腰功徳して、
一、やる気がおこる
二、集中力が出る
三、持続力がつく
四、頭脳がさえる
五、勉強が楽しくなる
と、良いことづくめである。
腰骨をシャンと立てて、下腹(丹田)に気力を込めて、ゆっくりと息をします。
そうすると心が落ち着きありのままの様子が見えてくる。
それが智慧という。
なにか転機が欲しいときに、立腰座禅をしてあちこち百千に分裂している自己が本当の自己におさまるよう実践したいものだ。
写真…金木犀(9/30長野)
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