2016/12/05
「谷本石川県知事との意見交換会」<345>
11月24日に金沢経済同友会主催で表題の会合が開催された。
「谷本正憲石川県知事のご挨拶」
・北陸新幹線金沢開業から1年8か月経過し、入客数は開業時から持続している。
とくに昨年の外国人数は36万人となり、平成15年の5万人と比較して10年で7倍となる。
10年後は100万人を目指したい。
・想定外だったのは、仙台を中心に東北からの入客多かった。
11月には仙台から大宮経由で臨時直通列車が走り3時間半で結ばれた。
・金沢港発着のクルーズ船が年間32回となり、来年は50回を見込んでいる。
利用客は県内30%、近県30%、首都圏から新幹線を利用を含め50%となっている。
・企業誘致数は北陸新幹線開通前後では3倍となる。
「意見交換会での質問と知事見解」
・新幹線ルートで石川県議会は米原案を議決しているが、金沢経済同友会としては小浜ー京都案を支持すると表明し、それに対し知事は重く受け止めると答えた。
また、同友会は中京方面へのアクセスが新幹線により不便にならないよう利便性の確保を求めている。
・金沢城「二の丸御殿」の復元については、二の丸御殿だけ写真が見つからない。
間取り図は発見されているので、年度内に絵図集を作成出版する。
・小立野の金沢大学工学部跡地に石川県立図書館の移転新築と金沢美術工芸大学(公立大学法人)の移転新築を6~7年かけて完成させる。
二つの施設の間に幹線道路を通し県民の利便性を確保する。
・2020年の東京オリパラに合わせて全国で実施される文化プログラムに向け石川県に「文化スポーツ部」を新設したいと。
・東京国立近代美術館工芸館の県内移転に関して、同友会側は収蔵品の中身が重要であると指摘したのに対し、知事は伝統工芸品を中心に所蔵品の半数以上を移転することで国と合意していると答えた。
また、施設の名称は本館の移転であることを強調し、分館の印象を持たれることがないよう国と協議したいと語った。
・「企業版ふるさと納税」に関しては、3社の誘致企業が内定しているとのこと。
この制度は、国が認定する地方創生事業に対して企業が寄付を行うと寄付額の3割に相当する額の税額控除の特例措置がなされる(平成28年度税制改正にて創設)。
現行の地方公共団体に対する法人の寄付にかかる損金算入措置による軽減効果と合わせて、寄付額の約6割に相当する額が軽減される。
・「のと里山海道」について、平成25年に全線無料化になったが、利用者が急増し10月には2名の死亡事故が発生した。
対面通行区間にセンターポール5倍に増やし、ポール周辺には車が走行すると警告音を発する「溝切り部分」を設けるため12月の補正予算案に計上した。
この石川県知事との見交換会は平成11年から開催され今回は16回目となる。
石川県として金沢経済同友会の意見を重視し施策に反映していると感じる。
席上、加賀屋の小田禎彦相談役にご挨拶に行った際に、石川県への外国人観光客で台湾が一番多いことについてお話したら小田さんから次の話があった。
能登空港は2003年7月7日に開港し13年経過した。
台湾と能登空港との直行チャーター便は300便になった。
台湾から能登空港に到着したさいは、加賀屋から通訳などさまざまなお世話をするために行っている。
台湾加賀屋とのスタッフ交流も行っている。
板前の修行は7年かかるが、日本人は辛抱が弱いけど台湾人はしっかりしているとおっしゃっていた。
集客は陰の努力の積み重ねがあって初めて実現するのですね。
政財界の協調が地域の発展に必要不可欠であることを実感した。
写真…デンマークカクタス(自宅玄関)
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