2017/03/25
「リーダーシップのあり方」<356>
ブログ(NO.355)で、人類は35億年の歴史を繋いできたと記したが、最近はある意味なにも進化していないような現実に接し無力感に襲われる。
自国や自分だけを最優先(○○ファースト)させる保護主義的な風潮。
日本海に接する北朝鮮は恐怖で国を統治し、日本海にミサイルを撃ち込んでくる。
今世紀最悪の人道危機といわれるシリアの内戦で、5年間で罪のない人が32万人亡くなり、人口の半分にあたる1.200万人が家を追われている。
国民の生活と財産を守るべきリーダーが地獄をつくっている。
独善的で自己崇拝する人に「偉いと思っているのはあなただけですよ」と言いたくなる。
人はその「言動」で考え方が露呈する。
また、飯塚毅TKC初代会長から教えていただいたことだが、「他人が自分のことを、どんなイメージで見ているかを自覚したことありますか。」の問い掛けは強烈だった。
「凡事徹底(当たり前で常識的なことを継続できる)」を貫いているかが大切な要素だ。
組織を乱す人間の共通点は、「感謝心の無さ」・「自己中心的な言動」・「報連相(報告・連絡・相談)に疎い」・「掃整時(清掃・整理整頓・時間厳守)にずさん」などが挙げられるが、私自身も常に自省してきたことでもある。
「上司は部下を知るのに3年かかる、しかし、部下は上司を知るのに3日あれば充分だ」との教えを思い出す。
私が実地で学んだ「リーダーシップ論」を、これまで金沢大学の講師(平成12年10月~平成26年3月)で13年間、北陸大学の客員教授(平成22年4月~平成26年3月)で4年間かけて伝えてきた。
しかし、実際は頭で無く、社会で経験して身体で覚えるしか無い。
「私が学んだリーダーシップのあり方」
場面に合ったリーダーシップのかたちを選択できる能力。
「リーダーシップの5つのかたち」
1、父権的リーダーシップ
父親の権威に似た人間力あふれたリーダーシップのかたち。
自らの行動で示し、背中で規範を示す姿勢。
2、独裁的リーダーシップ
ここぞというとき、反対を押し切っても決断する場合。
組織のトップは、日常的に内外の環境に適応して、業界の時流や情報などを知悉し的確に判断できる立場にあるからである。
3、民主的リーダーシップ
多数決で決めるやり方。
他の手段で決めるにはふさわしくない場合の最終手段。
4、話し合いのリーダーシップ
話し合いで決める。反対意見にも配慮して意思統一を図ったり、多くの意見を集約するのに適している。
5、放任的なリーダーシップ
何もせず事態を見守り、原因と対策を探る。
リーダーシップ(leadership)を広辞苑では、「指導者たる地位または任務。指導権。指導者としての資質・能力・力量・統率力。」とある。
孫子においては、「智」・「信」・「仁」・「勇」・「厳」の5つを挙げている。
アメリカ海軍の士官候補生読本においては、「忠誠」・「肉体的精神的勇気」・「信頼」・「宗教的信仰」・「ユーモアのセンス」・「謙虚」・「自信」・「常識」・「判断力」・「健康」・「エネルギー」・「楽天主義」の12を挙げている。
「ユーモアのセンス」は人間関係を豊かにするため大切ですね。
ものごとは真剣に対処しなければならないが、深刻に考えると良い結果は得られないから。
一方、我が国の大日本帝国陸軍の教範において、藤田十紀二は「高慢の品性」・「至深の温情」・「堅確な意思」・「卓越した識見」として、全体的な人間の能力を網羅している。
ブロイセン王国の軍事学者であったカール・フォン・クラウゼヴィッツは指揮官の才能として次の5つを挙げている。
1、知性と情熱を兼ねる高度な精神
2、危険を顧みず自身の行動に責任を負う勇気
3、不確実な事態における洞察力
4、洞察に基づく具体的な行動する決断力
自己の理念や価値観に基づいて、魅力ある目標を設定し、またその実現体制を構築し、人々の意欲を高め成長させながら、課題や障害を解決する行動が求められる。
リーダーの資質は、程度の差はあれ、訓練と経験で伸ばすことができ、そのプロセスは生涯続くのだろう。
写真…3/18に金沢駅「Rinto」で新規オープンしたスヌーピーの店のPR風景。
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