2017/11/05
「金沢検定」<378>
金沢検定とは金沢経済同友会が主催するご当地検定である。
目的は、金沢の魅力を国内外に発信し、歴史、伝統、文化に彩られた金沢という都市が持つブランド力をさらに高め、県民、市民がこの地の歴史や文化を学ぼうという意欲を啓発するとともに、ふるさとへの愛着と誇りを再認識する機会とすることにある。
ご当地検定の2015年受験者数1位は、「京都・観光文化検定試験」の7,000人。
「金沢検定」は3,000人と全国で2位である。
3位は「なにわなんでも大阪検定」で2,300人。
4位は「江戸文化歴史検定」で1,500人と続く。
金沢検定の受験資格は初級、中級にはないが、上級受験は中級合格者に限る。
今年は第13回目で11月12日の日曜日に実施される。
私は試験当日の55教室の一つを担当する。
昨年の第12回の試験結果は。
上級は受験者152名中、合格者2名(合格率1.3%)。
中級は受験者513名中、合格者25名(合格率5%)。
初級は受験者1831名中、合格者221名(合格率12%)。
試験は四者択一式・マークシート方式で100問(制限時間90分)。100点満点で合格は80点以上。
過去に出題された問題例。
(初級)…金沢の観光ボランティアの愛称として使われている金沢ことばは。
1、おいでまっし
2、まいどさん
3、ごきみっつぁん
4、いらっし
(中級)…加賀麩(かがふ)の原料は。
1、片栗粉
2、くず粉
3、米粉
4、小麦粉
(上級)…加賀藩祖・前田利家の甥、慶次郎利太(けいじろうとしたか)が、利家のもとから出奔して、新たに仕えた大名は。
1、伊達政宗
2、宇喜多秀家
3、細川忠興
4、上杉景勝
ご当地検定の中で、金沢検定の合格率は格段と低い。
検定試験の常識的な合格率は、初級は50%~80%、中級は30%~50%、上級は10%~20%と言われている。
低い合格率はリピート受験者を確保するのには有効といえる。
東京や京都・大阪といった大都市のご当地検定ならともかく、地方では受験者数を維持し、検定を永く続ける必要がある。
ご当地検定は全国に、2009年は135あったが、2013年には半数近くの77に減少した。
参考書として「金沢検定予想問題集」や「改訂版よく分かる金沢検定受験参考書」などが出版されている。
初級は過去に出題された問題がアレンジされるが、上級や中級は過去問をみっちりやったくらいでは手も足も出ないかも。
知らないと全く解けないタイプの問題もかなり出題されると予想される。
いづれにしても、受験を通して歴史や文化に造詣を深めることはすばらしいことである。
受験者の郷土愛が存続のポイントだと言える。
写真…パンジー(11/2・鞍月セントラルパーク)
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