2017/12/15
「運転免許の認知機能検査」<382>
75歳以上の認知機能検査を強化した改正道路交通法が本年3月12日に施行されてから9月末までの約半年間に、全国で検査を受けた高齢ドライバーは111万7,876人で、認知症の恐れがある「第1分類」と判定されたのは3万170人(3%)に上った。
第1分類と判定された人は医師の診察が義務付けられており、受診を終えたのは7,673人。
このうち、1,622人が認知症の診断を受け、免許の取り消しや停止処分となった。
診断前に免許を自主返納したのは6,391人。
返納手続きをせずに免許が失効したのは1,267人。
医師の診察を待っている人が約1万人おり、人数はさらに増える見通し。
認知機能低下の恐れがあるとされた「第2分類」が30万165人(27%)、問題なしとされた「第3分類」が78万7,541人(70%)だった。
石川県内では1万1,377人が検査を受けた。
第1分類は353人、第2分類は2,900人、第3分類は8,124人だった。
検査は免許更新時の他に、444人が交通違反をしたことにより検査を受けている。
私も運転免許証の有効期間の末日にちょうど75歳になるので10月中旬に検査を受けた。
案内をもらってから2か月後に予約したら運転免許センターは年内はいっぱいとのことで、仕方がないので自動車学校をあたり、北鉄自動車学校に一人キャンセルがあってやっと予約できた。
早めの予約がお勧め。
初めての認知機能検査で戸惑ったが、なんとか「高齢者講習終了証明書」をいただく。
75歳以上になると免許更新も5年から3年に短縮される。
次回は78歳になる。
行政は運転免許の自主返納制度を推進している。
金沢市では70歳以上の運転免許証自主返納者にIRいしかわ・JRバス・北鉄鉄道シルバー定期券の購入費(初年度1か月2,500円、2年度以降1,000円。)の助成を行っている。
また、店舗などで優遇サービスが受けられる「金沢元気わくわくクーポン」が提供される。
認知症のうち健常者と認知症の中間の段階に当たる「軽度認知障害(MCI)」が注目されている。
厚生労働省の推計では、2012年時点で65歳以上の高齢者のうち約462万人が認知症で認知症予備軍であるMCIも約400万人に上るという。
合わせて日本国民の約10%にあたる。
MCIの半数が回復可能なので、本人や家族、医療者が一緒に早期発見や進行阻止が大切だ。
私が最近知った健康標語で、「1無(タバコ)、2少(少食・少飲)、3多(多動・多休・多接)」を心掛けて、面倒がらずに人付き合いを続けることや、出不精にならず積極的に外へ出掛けるようにすれば認知症の進行を遅らせることが出来るようだ。
写真…山茶花(12/5、鞍月セントラルパーク)
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