2018/05/25
「弁護士の働き方改革」<398>
著名な「鳥飼総合法律事務所」の鳥飼重和弁護士が「鳥飼サンタ:幸福と成功の種まき」というタイトルのブログを月に数回発信している。
以前に(公社)日本医業経営コンサルタント協会の会長時代に神田小川町の事務所へ相談に伺ったことがあり、現在顧問をしていただいている。
ブログは私も興味深く拝見させてもらっている。
NO.440(5/23)は「弁護士の働き方改革」というタイトルのブログで内容に共感したのでご紹介します。
〇、 日本の弁護士数は約4万人、米国の弁護士数は120万人超。
その差は30倍以上で両国の人口を考えても大きい差です。
(注)日本対米国の人口比は1:2.5
平和な自由競争社会での最強の武器は「法律」です。
最強の武器と言うべき専門家の弁護士数が30倍以上の格差とは自由競争上、米国は強国であり、日本は弱小国ということです。
自由競争の社会では、法律制度、その運用が競争を左右します。
米国は、日本国内での日本人の行動に対し、米国法を活用して、カルテルを摘発し、罰金の他に60名の日本人を収監しました。
米国が、アマゾンやフェイスブック等でIT市場を制したのも、米国の法律制度の設計・運用がそれを容易にしたからです。
〇、また、米国と日本では、弁護士の役割が極端に異なります。
それは法律の破壊力を知っているか否かの差でもあります。
米国の弁護士は、経営トップと企業を守る役割を持っています。
経営トップを守るのが企業防衛に直結することを知っていることから、弁護士の役割は、経営戦略の面で重要なものとなっているからです。
つまり、「戦わずして勝つ」ために弁護士を参謀役にするのです。
日本の弁護士は、本来は経営トップを守る役割はもっていません。
ですから、日本の経営トップは法律的には裸の王様です。
法律問題が発覚し、経営トップの責任問題になりそうになって、ようやく弁護士が呼ばれるというのが現状ですので、弁護士の役割は、「後の祭り」の処理係ということになります。
日米間の弁護士数の格差から、いろいろと考えるべきことがあります。
日本の弁護士の働き方改革が、自由競争の強国化には必要なのです。
(引用、終わり)
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弁護士の働き方改革は弁護士数を増加させて米国並みにし、経営トップや企業を問題が起きる前に守るべきとの考え方だ。
平成11年以降、法的サービスの拡充を目的に行われた司法改革の影響により、弁護士数はここ10年で1.7倍にまで増えている。
弁護士が最も多い東京都では、弁護士1人あたりの人口は840人となっています。
これは今やコンビニよりも多いと言われている歯科業界と同じ水準です。
平成23年からは旧司法試験の完全撤廃と同時に、法科大学院卒業や司法試験予備試験合格という条件が新設されたのが合格者増加の原因になっている。
日本人は争いを好まず示談にするケースが多い。
米国のような権利意識が強い国と違い、日本人は家族や組織を重んじる風土だから弁護士ニーズが米国ほどでないのかも知れない。
写真…近所に咲いてた花(5/16)
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