2019/09/05
「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会と日本の未来」<444>
8月30日に東京オリパラ組織委員会事務総長・武藤敏郎氏の講話を拝聴。
来年7月24日開会式まであと11か月。
組織委員会は6年前に40数人で発足し、現在は3,000人、大会時には8,000人になる。
また、ボランティアも11万人になるという。
オリンピックは、33競技339種目に選手数11,090人。
パラリンピックは、22競技540種目に選手数4,400人。
開催地は東京60%、地方40%。
聖火リレーは、来年3月12日にギリシャの採火式から始まり、日本では3月26日に福島県からリレーし、石川県には6月1日~2日に通過し、7月24日の開会式につなぐ。
武藤氏が東京オリパラの意義は、
「社会に持続可能性を根付かせる」、
「若者に共生の精神を育む」の二点を挙げた。
1964年の東京五輪は新幹線や高速道路といったインフラだった。
「持続可能性(サステナビリティ)」を浸透させる取り組みの一例として、全国から使用済み携帯電話や小型家電などの「都市鉱山」貴金属を提供してもらい、約5,000個のメダル(金メダルは銀に金メッキだから銀が一番必要)を作ったり、使用済みプラスチックや海洋プラスチックで表彰台を製作、東日本大震災の仮設住宅で使われたアルミニウム資材をトーチの一部に再利用したり、全国自治体から借りた木材で「選手村ビレッジプラザ」を作り、大会後には自治体に持ち帰りレガシィとして活用する。
持続可能な開発目標(SD
Gs=エスディジーズ)は、2015年に国連で開かれたサミットの中で決められた、国際社会共通の目標だ。
自然資本の保全、より良い生産、より良い消費、公平な資源管理、金融投資の流れの改革など、より良い選択を行う。
「若者に共生の精神」とは、大会ボランティアを通して、多くの若者が世界の人と触れ合う機会に恵まれるから、多様性を受容してみんなで仲良く調和していく共生の精神を学ぶチャンスになると。
オリンピックは政治情勢に影響される。
1980年のロシア・モスクワ五輪は、ソビエトのアフガン侵攻により日本は不参加となっている。
今、日韓関係の悪化の影響で、韓国から東日本大震災の放射能や地図の竹島について懸念が表明され、日本からは放射能は問題無く竹島は地理上の島だと説明している。
組織委員会のご苦労を身近に感じた。
オリパラの成功を祈りたい。
オリパラが何故、暑い夏に行われるのか。
理由は、世界のスポーツ連盟が春秋に行事を開催している関係で、スポンサーが春秋に集中し、四年に一度のオリパラは夏しかスポンサーがつかないことによるそうだ。
観戦の申し込みは、私もバドミントンを観戦したく申し込んだが、見事外れた。
オリンピックの開会式は68,000席で、E席12,000円~A席300,000円だ。
一次申し込みで、当選したと発表した著名人は居ないぐらい難しい。
世界からの申し込みの上、関係者・招待者・マスコミ・観戦ツアーパッケージ・小中高校生対象チケット・公式ホスピタリティーパッケージを除く一般人の当選の確率は限りなく低い。
テロの事件やドーピング、サイバー攻撃の無いオリパラであって欲しいものだ。
写真・・・講演会場と講演記事。
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