2023/08/25
「介護離職増加10万人超」<587>
家族の介護と看護を理由に仕事を辞める人があとをたたない。
いわゆる介護離職が昨年10万6千人となり前年より再び増加した。
国は2015年に介護離職ゼロをかかげ、介護支援制度を創設し仕事と介護の両立を図ったが利用が進んでいない。
高齢化に伴い、介護しながら働く人が365万人と10年間で70万人以上増加した。
40代~60代がほとんどで働く人全体の5%を占める。
国の両立支援制度は・・・
1、介護休業は、93日間にわたり給料の3分の2の給付金を支給し、ケアマネと介護計画を相談・施設探しなどで両立する体制を整える。
ところが、昨年の利用率は1.6%と低調だった。
2、介護休暇は、通院の付き添いなどに家族1人の場合、年5日の休暇がとれる。
昨年の利用率は4.5%と低い。
3、短時間勤務制度(利用率2.3%)
残業免除・制限(利用率0.8%)
フレックス・時差出勤(利用率2.3%)
利用が進まない理由は?
介護休業を利用しない理由として勤務先に制度が整備されていないのが最も多い。
正規労働者の43%、有期契約労働者の37%がアンケートした結果。
しかし、この制度は国の法律で定めされており、社内規定がなくても労働者の権利として取得が可能であることを知るべきである。
会社は制度を規定するとともに、介護保険料を払う40歳時に周知を徹底する仕組みづくりが必要だ。
本年、カバー体制として休業社員の代替で人を雇うなどする中小企業への助成金制度を拡充した。
介護離職の理由として、施設に空きがないとか、介護事業所の職員不足で十分なサービスが受けられなく仕事を辞めざるを得なくなる。
介護保険サービスの充実も必要である。
(写真)
小森卓郎衆議院議員との意見交換会で「たくお通信」。(8/23、かなざわ石亭)
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