令和3年度介護報酬改定/感染症と災害への対応
令和3年度介護報酬改定が、3月15日に官報告示され、翌16日には厚生労働省から解釈通知が発出されています。
厚生労働省「令和3年度介護報酬改定について」
今回の改定は、感染症の拡大や大規模災害の経験を強く反映した内容となっています。例えば次のような改正事項があります。
介護サービス事業者に、感染症の発生及びまん延等に関する取組の徹底を求める観点から、以下の取組を義務づける。
- 施設系サービスについて、現行の委員会の開催、指針の整備、研修の実施等に加え、訓練(シミュレーション)の実施
- その他のサービスについて、委員会の開催、指針の整備、研修の実施、訓練(シミュレーション)の実施等
感染症や災害が発生した場合であっても、必要な介護サービスが継続的に提供できる体制を構築する観点から、全ての介護サービス事業者を対象に、業務継続に向けた計画等の策定、研修の実施、訓練(シミュレーション)の実施等を義務づける。
災害への対応においては、地域との連携が不可欠であることを踏まえ、非常災害対策(計画策定、関係機関との連携体制の確保、避難等訓練の実施等)が求められる介護サービス事業者(通所系、短期入所系、特定、施設系)を対象に、小多機等の例を参考に、訓練の実施に当たって、地域住民の参加が得られるよう連携に努めなければならないこととする。
通所介護等の報酬について、感染症や災害の影響により利用者数が減少した場合に、状況に即した安定的なサービス提供を可能とする観点から、足下の利用者数に応じて柔軟に事業所規模別の各区分の報酬単価による算定を可能とするとともに、臨時的な利用者数の減少に対応するための評価を設定する。
なお、最後の「通所介護等の事業所規模別の報酬等に関する対応」については、厚生労働省が公表したQ&Aでも多く取り扱われています。そちらもあわせてご確認ください。
厚生労働省 通知「令和3年度介護報酬改定Q&A(Vol.1)」
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